食中毒を起こす細菌・ウィルスの種類
ウィルス
原因食品 | 菌の特徴 | 症状(潜伏時間) | 予防のポイント | |
---|---|---|---|---|
河口養殖のカキやハマグリ。調理する人の手を介して汚染された食品。 | 冬場の集団発生が多い。 少量のウイルスで食中毒をおこす。食品中では増えず、人の腸内で増殖。 |
下痢、嘔吐、腹痛、吐き気、発熱、頭痛。 発病までの時間:24~28時間 発病のピーク:28~36時間 |
・手洗いの励行(個人衛生の徹底) ・調理者の健康管理 ・食材の加熱(85~90℃、90秒間以上の加熱) ・調理器具を介した二次汚染の予防 ・給水設備の衛生管理等 |
原因食品 | 菌の特徴 | |
---|---|---|
河口養殖のカキやハマグリ。調理する人の手を介して汚染された食品。 | 冬場の集団発生が多い。 少量のウイルスで食中毒をおこす。食品中では増えず、人の腸内で増殖。 |
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症状(潜伏時間) | 予防のポイント | |
下痢、嘔吐、腹痛、吐き気、発熱、頭痛。 発病までの時間:24~28時間 発病のピーク:28~36時間 |
・手洗いの励行(個人衛生の徹底) ・調理者の健康管理 ・食材の加熱(85~90℃、90秒間以上の加熱) ・調理器具を介した二次汚染の予防 ・給水設備の衛生管理等 |
細菌
原因食品 | 菌の特徴 | 症状(潜伏時間) | 予防のポイント | |
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海の生鮮魚介類と、その加工品。また、二次的に汚染された食品。(おもに塩分のあるもの) | 塩分を好み、塩分2~5%でよく発育。他の食中毒菌と比較して発育が速い。 | 下痢、腹痛、吐き気、嘔吐、発熱。発病までの時間:8~24時間 発病のピーク:12~20時間 |
・低温管理(漁獲から消費まで) ・二次汚染防止 ・加熱処理 ・魚介類の洗浄は真水で。 ・8~9月の夏期から秋口に多発 |
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食肉およびその加工品、鶏卵、淡水魚。また、二次的に汚染された食品。 | 動物やヒトに広く分布している。ネズミ、ハエ、ゴキブリ、犬や猫などのペット類も汚染源。 | 下痢、腹痛、発熱、頭痛、吐き気、嘔吐。 発病までの時間:5~72時間 発病のピーク:8~24時間 |
・食肉類の生食はさける。鶏肉、牛肉、豚肉の加熱処理は75℃、1分以上。 ・卵は必ず冷蔵庫に保管し、加熱調理は十分な温度で。 |
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原因食品は多種にわたる。未消毒の井戸やレバー刺し等の生肉は要注意(とくにO157)。 | ヒトに対する発症機序によって、腸管病原性大腸菌、腸管侵入性大腸菌、毒素原性大腸菌、腸管集合性大腸菌、腸管出血性大腸菌(O157)の5種類に分けられている。 | 下痢、腹痛、発熱、吐き気、嘔吐、血便。 発病までの時間:12時間~8日 なお、O157等は溶血性尿毒症で死亡する例も。 <O157は意識障害も> |
・他の細菌性食中毒と同じ。食品(とくに食肉等)は75℃、1分以上中心部まで加熱する。 ・定期的な水質検査の実施 |
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家畜、ネズミの腸内容物から高率に検出。感染経路はサルモネラに類似している。 | 発育温度は25~30℃であるが、5℃前後の低温でも発育する。 | 痛、下痢、発熱、頭痛。 発病までの時間:2~5日といわれているが明確ではない。 |
・食肉は十分加熱してから食べる。 ・5℃前後でも発育するので保存には注意が必要。 ・冷蔵庫を過信しない。 |
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鶏肉(とりわさ等の半生肉)。また、二次的に汚染された食品、飲料水。 | 家畜、家きん、ペット、野生動物などのあらゆる動物に分布し、水系の集団発生もみられる。少量の菌で食中毒をおこす。 | 熱、下痢、腹痛。 発病までの時間:2~7日 平均2~3日 |
・生肉と調理済みの肉類は別々に保存。 ・十分な加熱。 ・二次汚染の防止 |
原因食品 | 菌の特徴 | |
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海の生鮮魚介類と、その加工品。また、二次的に汚染された食品。(おもに塩分のあるもの) | 塩分を好み、塩分2~5%でよく発育。他の食中毒菌と比較して発育が速い。 | |
症状(潜伏時間) | 予防のポイント | |
下痢、腹痛、吐き気、嘔吐、発熱。発病までの時間:8~24時間 発病のピーク:12~20時間 |
・低温管理(漁獲から消費まで) ・二次汚染防止 ・加熱処理 ・魚介類の洗浄は真水で。 ・8~9月の夏期から秋口に多発 |
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原因食品 | 菌の特徴 | |
食肉およびその加工品、鶏卵、淡水魚。また、二次的に汚染された食品。 | 動物やヒトに広く分布している。ネズミ、ハエ、ゴキブリ、犬や猫などのペット類も汚染源。 | |
症状(潜伏時間) | 予防のポイント | |
下痢、腹痛、発熱、頭痛、吐き気、嘔吐。 発病までの時間:5~72時間 発病のピーク:8~24時間 |
・食肉類の生食はさける。鶏肉、牛肉、豚肉の加熱処理は75℃、1分以上。 ・卵は必ず冷蔵庫に保管し、加熱調理は十分な温度で。 |
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原因食品 | 菌の特徴 | |
原因食品は多種にわたる。未消毒の井戸やレバー刺し等の生肉は要注意(とくにO157)。 | ヒトに対する発症機序によって、腸管病原性大腸菌、腸管侵入性大腸菌、毒素原性大腸菌、腸管集合性大腸菌、腸管出血性大腸菌(O157)の5種類に分けられている。 | |
症状(潜伏時間) | 予防のポイント | |
下痢、腹痛、発熱、吐き気、嘔吐、血便。 発病までの時間:12時間~8日 なお、O157等は溶血性尿毒症で死亡する例も。 <O157は意識障害も> |
・他の細菌性食中毒と同じ。食品(とくに食肉等)は75℃、1分以上中心部まで加熱する。 ・定期的な水質検査の実施 |
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原因食品 | 菌の特徴 | |
家畜、ネズミの腸内容物から高率に検出。感染経路はサルモネラに類似している。 | 発育温度は25~30℃であるが、5℃前後の低温でも発育する。 | |
症状(潜伏時間) | 予防のポイント | |
痛、下痢、発熱、頭痛。 発病までの時間:2~5日といわれているが明確ではない。 |
・食肉は十分加熱してから食べる。 ・5℃前後でも発育するので保存には注意が必要。 ・冷蔵庫を過信しない。 |
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原因食品 | 菌の特徴 | |
鶏肉(とりわさ等の半生肉)。また、二次的に汚染された食品、飲料水。 | 家畜、家きん、ペット、野生動物などのあらゆる動物に分布し、水系の集団発生もみられる。少量の菌で食中毒をおこす。 | |
症状(潜伏時間) | 予防のポイント | |
熱、下痢、腹痛。 発病までの時間:2~7日 平均2~3日 |
・生肉と調理済みの肉類は別々に保存。 ・十分な加熱。 ・二次汚染の防止 |
毒素
原因食品 | 菌の特徴 | 症状(潜伏時間) | 予防のポイント | |
---|---|---|---|---|
カレー、シチュー、肉や野菜の煮物、これらを使用した弁当、仕出し関連食品。 | 大量に調理された食品中(酸素が少ない状態)で菌が増える(嫌気性菌)。他の食中毒菌と比較して発育が速い。 | 腹痛、下痢。 発病までの時間:6~24時間 発病のピーク:8~12時間 |
・煮物、食肉等の調理には十分熱を通すこと。 ・調理後は早めに食べること。 ・加熱食品は短時間で冷却した後低温保存。 ・弁当、仕出し、集団給食施設は要注意。 |
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穀類の加工品、弁当、にぎりめし(おもに家庭で調理されたもの)、菓子類。 | ヒトや動物の化膿創や手指・鼻咽喉等に広く分布する。 食品汚染→増殖→毒素産生の三要素。 |
下痢、腹痛、発熱、頭痛、吐き気、嘔吐。 発病までの時間:1~5時間 発病のピーク:2~3時間 |
・手指にキズや化膿創のある者の調理取り扱い禁止(個人衛生の徹底)。 ・手指の洗浄消毒の励行 |
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土壌など自然環境に広く分布。日本では、チャーハン、ピラフ、オムライス、スパゲッティーから多く出ている。 | 食品中で増殖すると毒素を産生する。4~50℃で発育する。 | 吐き気、嘔吐。 発病までの時間:11~5時間 発病のピーク:1~3時間 |
・一度に大量の米飯やめん類を調理しない。 ・飯やゆでたスパゲッティーを室温放置しない。 |
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魚肉発酵食品(イズシやキリコミ等)、野菜・果実類のびん詰。 | 食品の中で毒素(神経性)を産生。これが食中毒の原因となる。毒素にはA~G型まであるが、ヒトの食中毒はA、B、E型である。 | めまい、頭痛、かすみ目、発語障害、嚥下障害、呼吸困難など。 発病までの時間:5~72時間 発病のピーク:12~24時間 |
・新鮮な原材料を用いて洗浄を十分に。 ・低温保存と喫食前十分加熱。 |
原因食品 | 菌の特徴 | |
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カレー、シチュー、肉や野菜の煮物、これらを使用した弁当、仕出し関連食品。 | 大量に調理された食品中(酸素が少ない状態)で菌が増える(嫌気性菌)。他の食中毒菌と比較して発育が速い。 | |
症状(潜伏時間) | 予防のポイント | |
腹痛、下痢。 発病までの時間:6~24時間 発病のピーク:8~12時間 |
・煮物、食肉等の調理には十分熱を通すこと。 ・調理後は早めに食べること。 ・加熱食品は短時間で冷却した後低温保存。 ・弁当、仕出し、集団給食施設は要注意。 |
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原因食品 | 菌の特徴 | |
穀類の加工品、弁当、にぎりめし(おもに家庭で調理されたもの)、菓子類。 | ヒトや動物の化膿創や手指・鼻咽喉等に広く分布する。 食品汚染→増殖→毒素産生の三要素。 |
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症状(潜伏時間) | 予防のポイント | |
下痢、腹痛、発熱、頭痛、吐き気、嘔吐。 発病までの時間:1~5時間 発病のピーク:2~3時間 |
・手指にキズや化膿創のある者の調理取り扱い禁止(個人衛生の徹底)。 ・手指の洗浄消毒の励行 |
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原因食品 | 菌の特徴 | |
土壌など自然環境に広く分布。日本では、チャーハン、ピラフ、オムライス、スパゲッティーから多く出ている。 | 食品中で増殖すると毒素を産生する。4~50℃で発育する。 | |
症状(潜伏時間) | 予防のポイント | 吐き気、嘔吐。 発病までの時間:11~5時間 発病のピーク:1~3時間 |
・一度に大量の米飯やめん類を調理しない。 ・飯やゆでたスパゲッティーを室温放置しない。 |
原因食品 | 菌の特徴 | |
魚肉発酵食品(イズシやキリコミ等)、野菜・果実類のびん詰。 | 食品の中で毒素(神経性)を産生。これが食中毒の原因となる。毒素にはA~G型まであるが、ヒトの食中毒はA、B、E型である。 | |
症状(潜伏時間) | 予防のポイント | |
めまい、頭痛、かすみ目、発語障害、嚥下障害、呼吸困難など。 発病までの時間:5~72時間 発病のピーク:12~24時間 |
・新鮮な原材料を用いて洗浄を十分に。 ・低温保存と喫食前十分加熱。 |